藤岡和泉について

湖北の文化に寄与した宮大工

藤岡家は江戸時代初期に活躍した甚兵衛光守(じんべえみつもり)にはじまる大工の名門です。代々藤岡家は「和泉」の名前を冠したことから地元では藤岡和泉の名で知られております。宮大工として滋賀県北部の社寺建築に携わりますが、長浜仏壇(浜壇)の名で知られる大型の仏壇を生み出し「和泉壇」の名で人気を博しました。

また日本三大山車祭りであり、ユネスコ無形文化遺産に指定された『長浜の曳山まつり』で使用される豪華絢爛な山車も制作します。藤岡家が生んだ曳山は、滋賀県米原市や岐阜県垂井町の祭礼でも用いられるなど、各地の祭礼に多大な影響を与えました。

なお、現存する曳山の山車を詳しく調べたところ、制作時期などからして浜壇(長浜仏壇)が元になっていると言われています。